北海道立近代美術館で7月5日〜8月24日まで開催されている、
「尾張徳川家の至宝 徳川美術館展」に午後から行ってきました。
平日なのでさほど混んではいないだろうという予測は大外れ、かなりの混みよう。
先日読んだ「骨は語る 徳川将軍家・大名家の人びと」の影響大でして、
この本の中に二代将軍徳川秀忠の、
まるで真上から押し潰した提灯のように圧縮されたミイラというか遺骨や副葬品の写真が載っていて、
はじめはその潰れざまに衝撃を受けたのですが、見慣れてくると奇妙な親近感が。
将軍だろうがミイラだろうが生きていたひとりの人間に変わりない。
死後350年近く経ったのに墓を開けられ、提灯のように圧縮されたカラダを、
2014年の世にまさか私に見られることになるとは秀忠さんも思ってもいなかっただろな。
という経緯もあり、今回の徳川美術展には開催期間中にぜひ行ってこなければと思っていたわけです。
このチケットに写っている具足、
銀箔置白糸威具足 松平忠吉所用 といいまして、あの関ヶ原の合戦のときに着用し、
討ち取った敵の武将の鮮血がついた?といわれている具足です。
血は見たいと思わないけれど、関ヶ原の戦いで着用した具足が今の世の目の前で見られるなんてすごいと思いません?
リアルで生々しく、それでいてやけに美術品的要素がちりばめられている。
目の前もそうだけど、北海道で見られる機会といったら、これを逃したらまずなさそう。
マリー・アントワネットの靴(本物)を見たときも感じ入ってしまいましたが。小さな靴でした。
それと国宝の家康の遺品の刀もありました。
でね、こういう刀って試し切りとかしてから献上してるのかな、まさか大根ではないだろし、
そうなると先日読んだ「わかっちゃう図解サムライ」の試し斬りを思い出しざわっとしてしまいました。
武器はなにを見ても、これには相手がいたんだよなとかね。
そういう時代だったんだ。刃こぼれしている刀もあったし。
でもこの武器(刀や刀鍔、弓に矢筒、火縄銃など)にも優雅に蒔絵が施してあってね、
職人さんのレベルも相当なものだったんでしょね。ただただ感心して見入ってしまいました。
北海道立近代美術館がわが家から近くて幸いでした。
お盆なのに目の正月です。
打掛も茶碗も初音の調度もその美しさに感心。どうやって作ったんでしょねー、この技術の高さ。
源氏物語絵巻は8月17日までですので、どうせいくなら17日までのほうがいいかと。
ただし混雑しています。4時を過ぎた頃にはだいぶ人が減り見やすくなっていましたが、
1時間では時間が足りなさそう。
興味のある方はぜひおでかけください。