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子規さん

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今日は正岡子規の俳句の本を読んでいたのですが、

こう書くと、「お、さすが、渋いの読んでますな」と思われそうですが、そんなんじゃなく、

 

 稲妻や大福餅をくう女

 

これ、子規さんの作品です。 取り方によっては、ホラーっぽい。

 

 行水や美人住みける裏長屋

 夕顔に女湯あみすあからさま

 

覗いてるってことよね? 

 

 金持は涼しき家に住みにけり

 涼しさや人さまざまの不恰好

 

でね、正岡子規ってなんだか仏頂面の横顔が浮かんでね、

いかにも堅物ってイメージを持っていて、それが、あれ? 子規さんって?  と感じた句が、

 

 睾丸をのせて重たき団扇哉

 

ねー、いやらしいとか、やっだーなんて言われそうだけど、これ良くない? すごく人間臭い。

子規さん、暑かったんでしょね。

結核が悪化した年に作った俳句で、入院してたのか、そこらへんは詳しくはわかりませんし、

男じゃないのでそこらへんの事情も体感できませんが、

熱帯ジャングルを抱えていたのでしょか、開いて扇いで何やら載せてみたら重量感。

いやぁ、これって萌えポイント可、いえ、いつまでもこの平和な姿を愉しんでもらいたかったのに。

34歳なんて惨いです。 あれもしたい、これもしたいが山ほどあったでしょうに。

 

 糸瓜咲て痰のつまりし仏かな

 

死の前日に書き遺した最後の作品の中の一句。

1902(明治35)年9月19日、死去。


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