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17ページ 6行目 201

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腰がもやもやっと痛かったのであまり外出をせず本ばかり読んでいました。

いえね、これがなんだかやりたい放題すき放題、

派生読みというか連鎖読みというか、

おまけに「本紹介本」も読んでいたこともあり、わやな読みっぷりとなりました。

では、いつものようにこの10日間に読んだ本の17ページの6行目をアタマから書き写し、

あとは紹介にも感想にもならない雑文です。

今回は載せるのもどうよという本が一冊あり、やっぱりそれは省くことに決定。

たまにあるんです、「どうよ」だったり、何を書いていいのか悩んだ末、載せない本って。

あ、読みかけのアムンセンの本ではありません。

アムンセンには氷河の入り口で待っていてもらってます(笑)。

 

 

 

 

 

 漂流/角幡唯介

発見されたという記事もあったし、ちょっとかわったものでは竹の筏で漂流して太平洋を横断しよ

 

 

 

1994年3月、37日間救命筏で漂流した本村実は通りがかった船に救助される。

その漂流について取材に行った角幡さんを待っていたのは……。

角幡さん好きですし、漂流記も読まないことないのですが、開いてみればもっと広い意味での漂流の話で、

サバイバル的漂流記のつもりで読み始めたらこれがまったく違っていて、

この本は3回は軽く挫折し、やめて返却しようと何度も置いた。

それでもそのたび気力をふりしぼり、

大胆に数ページ数回飛ばしながらも、なんとか最後まで読み通すことが出来ました。

なんていえばいいの? 乗り換え検索するとね、目的地までの最短ルートが表示されるとともに、

下方へ進むにしたがってどんどん各駅停車とか乗り換え回数&所要時間が増えていくじゃないですか、

この本はそんな感じ。間違っても最短候補ではない。

読み手もいろいろですから、

最短とはいわなくともあまり乗り換えせずに読み終えたい読者には長すぎできつかったのでは。

徹底的に取材を重ねていますし、資料もかなり読んでいて、そう簡単に話は進行しません。

角幡さんも本村実が救助された8年後、

海にでたまままた行方不明になっている(現在も)なんてまさかの展開だったと思います。

読まなければ知ることもなかった事柄満載で、補陀落渡海なんて言葉を初めて知り、

こんな怖いことが行われていたなんて衝撃でしたし。

さくさく読める類の本ではないけれど、佐良浜地方に住む人たちの漁業史として記録に残る貴重な本になるのでは。

角幡さんが書かなければだれも気づかず消え去っていってしまうような。


 

 

 

頸縊り上人/菊池寛

補陀落渡海を調べていると頸縊り上人にばったり。

ここで読めます。 首縊り上人

本村実は37日間の漂流、上人は37日間の無言の行。偶然どちらも37日間だわ。

はじめはこの言葉遣いが読みづらいけど、慣れればこっちのもんで、上人の切羽詰まってゆく様子にどきどき。

藁にもすがる想いで中宮の御出産を祈る。なんかアホだなと思いつつ、いやだなぁ、このどきどきは。

 

 

 

 現代日本の文学34井上靖集より 補陀落渡海

 

頸縊り上人、角幡さんの補陀落渡海が衝撃的だったので、井上靖の短編「補陀落渡海」を読んでみた。

いやぁ、だれだっていつかは死んでしまうのはわかっているけれど、

何時何処でどんな死に方をするとまでわかっていて、それが本人の強い意志ではなく、

本人の望むところとは違った大きな力によって撤回することができずその日をむかえなければならないこの恐怖。

へたなホラーやサスペンスものよりずっと怖いしどんと感情移入しちゃえます。

夢にでてきそうなくらい、ひたひたじわじわ1ミリ1ミリ迫ってくるこわさです。

 

 

 

 

 太陽と毒ぐも/角田光代

 

 

これ電子図書なんです。紙本のようなページ表示がなく、

何ページなのかもわからないので6行目というのもどれなのか。

補陀落渡海→井上靖→札幌電子図書館という流れとなり、

私は紙の本派なので電子書籍というものにほとんど無関心でいままできたのだけれど、

何があるのか覗いてみたら、あるといえばあるし、ないといえば、ない。 どっち?

試しにこの角田さんの本を電子図書版で借りてみた。

感想としてはパソコンの画面で読むとなんだか集中できないかな。ってこれは私だけかもしれないけれど。

メリットはというと、なんと字が大きい(笑)。

設定で大小幅はあるにせよ、裸眼で読めるとはありがたや。

あと、貸し出し期間は1週間と短いのですが、返却しに図書館まで行かなくとも、ぽちっとクリックしたら返却完了。

同じことは借りるのもそうで、ぽちっで借りられるし、試し読みもできるし、

あまり気が乗らなかったらすぐに返せる、気になる本はすぐに読める、これは強みかと。

角田さんのこの本に関していえば、

どうも私はもやっと終わる話は苦手なんだということを再認識できたかなと。

おい、その先、これからどうなるのよ、っていうより、

すっきり終わるものを好みます。「ねむり」のラストなんてテーブル叩いてしまったし(笑)。

 

 

 

 

 四十九日のレシピ/伊吹有喜

たことはないみたいだから」

 

こういう類の本は苦手でずっと避けてきたのだけれど、先日読んだ「王様のブランチ本」で推していたので、

なんとなく借りてきてしまったけど、やっぱり残された人たちの話って苦手です。

ノンフィクションなら大丈夫なんだけれど(やっぱり辛いけど)、

フィクションとなるとやっぱり私は苦手なんだと再認識。すいすい読めて半日で読了。

 

 

 

 

 

 屋上のウインドノーツ/額賀澪

「本当、大きなお世話だよ」

 

 

この本も「王様のブランチ本」で推していたので読んでみたら、かなりのヒットでした(笑)。

高校の吹奏楽部の大会を目指す話なんだけど、

私はこういう明るくてわかりやすい成長系の話が好きかもしれない。

「チア男子!!」も「風が強く吹いている」も「くちびるに歌を」もそうよね、

リアルでいうとベビメタやパフュームも成長過程が頑張っている姿が好きなわけだし。

高校の部活の先輩後輩男女間で色恋沙汰が皆無というのもちょっと気になるけれど、

まぁそっちがメインだとこれまた好みではなくなってしまうし。

そうか、私はもやもやっとした「そこへ行くな」とか「ねむり」「悪人」のような終わり方にはストレスを感じる、

愛する家族が死ぬ、残される話も苦手で、

恋愛ものにも興味を持てず、

わかりやすく明るく元気がでる成長過程ものに読む喜びを感じ、すっきり終わって欲しいのか。

極地ものやサバイバルノンフィクションも愛すると。

まあその時々によって好みに変化はあらわれますけどね。

今読んでいる本もそういわれてみると成長ものか?

まだ途中なのでなんともいえないけれど。

 

というわけで、電子図書館で本を借りるという技も覚えた201回目でした。

 


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