無断で休んでいた17ページシリーズ。
1月9日からほぼ1ヵ月ぶりということになります。
骨折していたら本を読む時間がいっぱいあると思うでしょ、私もそう思っていたのだけれど、
本って片手だけではどうも都合が悪いんですね。
右手と左手で持っておさえてページを捲って読むのに慣れていたものだから、
いざ左手だけでとなると、アイフォン乗っけてページを押さえたり、バナナを文鎮にしたり、
書見台を出してはきたけれど、たまたま読んでた本がキングの超ぶ厚い本でバランスがとれない。
でもなによりも、読む気力が起きませんでした。
ぱたっと本を読む習慣が途絶えた。
せめて読みかけにキングだけはなんとか頑張ろうと鞭を打ち読了。
IT 上/スティーヴン・キング 小尾芙佐訳
めるように口のすみからのぞいている。おかしい? そうさ!
IT 下/スティーヴン・キング 小尾芙佐訳
彼がボスとしてそなえていたあの冷酷さが一瞬、その声音にし
下巻だけでも528ページ、文庫版だと全4巻で刊行されています。
十数年ぶりに読み返してみると、面白いのは確かなのだけれど、
いやはやごく一部しか覚えていなかったのにはちょっと自信をなくしてしまった。
ITそのものを理解していなかったし、死の光に対し彼らの行った生の光の輪の意味すらすっかり抜け落ちていた。
あらためて私はこの本のどこにそんなにひかれていたのだろうと考えた時、
自分の子供時代になかったもの、得られなかったものがここにはせつないくらいの郷愁で描かれていて、
そこかなぁ、なんて考えながら読んだのですが。
そう、読んでる最中に骨折したのですが登場人物の一人エディも同じように腕を骨折して、
いやぁ、これはITの呪いかなんて自分のギプスを擦ってしまいました(笑)。
面白かったのは確かなのだけれど、ちょっと恋焦がれすぎていたかなぁ。
ベン(子供時代のベン)はやっぱり大好きだなぁ。かなしいくらいの一途さ。
まぁ私なりに今回はかなり理解できたように思えてます。
廃礦にて/渡辺淳一
有村が言うと三人は一様に顔を見合わせた。
こちらも再読本。独身の頃に読んだから○○年ぶり? すごい。
若い頃渡辺淳一の本を結構読んでいました。
まだエロスバリバリ降臨の前で、「四月の風見鶏」あたりで読まなくなったのかな。
失楽園はもっと後。
「廃礦にて」の廃礦は道東にあった雄別炭鉱、そこの炭鉱病院に渡辺淳一が勤務していたときの話。
全4篇の小説集なのだけど、いまの時代だからそう感じるのか、
個人的な感想ですが渡辺淳一って女性を畏怖しているようでいて蔑視している?
いきなりで何ですが、「駄目っ」「許して」って妄想というかなんというか、言う?
ひっかかる言葉や場面が何回もでてきて、あれ?っと思った。
そういえば本のタイトルは忘れてしまったのに忘れられない一文があって、
それが「頂戴、あなたのホルモン頂戴」こんな感じだの文だったと思う。
あの時もなにそれとは思ったけれど、まだ若すぎてなんのことやらだった。
この本の単行本は昭和46年刊行で、いまとはずいぶん時代が変わってはいるけれど。
そういえば聴診器が何度もでてきた。
昔は風邪を引いて病院にいけばまず最初に服を捲って聴診器をあてられたよな。ひやっと冷たいのよ。
先日循環器クリニックでいくつか検査を受けたけれど、循環器科ですら聴診器あてなかった。
いまでも聴診器ってあるんでしょうかね。